9/14 礼拝動画・説教要旨
本日の説教要旨 「秘められた宝」
山本一牧師
マタイによる福音書13章44〜46節
●オリーブ会では来週「生前整理」をテーマにお話を伺います。長年大切にしてきた物を処分するというのは、とても難しいことです。人の目から見れば価値のないものでも、自分にとっては宝物のように思えるものが数多くあるからです。実際に「生前整理」とは、単に持ち物をどうするかという問題にとどまらず、人生の終わりに向けて、何に私たちは本当の価値を見出していくのかという問いにも関わっています。私たちは聖書の御言葉と神の愛にこそ、真の価値と喜びを見出していく者でありたいと願います。
●今日の聖書日課は、先週に続いてマタイによる福音書に記された、イエス様の「天の国(神の国)」の譬え話の一つです。「神の国」の「国」という言葉には「支配」という意味があります。言い換えるならば、これは「神の愛のご支配に気づくための譬え話」だと言えるでしょう。旧約聖書の中には「宝」という言葉が繰り返し出てきます。その中で申命記 7 章 6 節にはこう記されています。あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。あなたの神、主は、地の面にいるすべての民の中からあなたを選び、御自分の宝の民とされた。」さらに続けて、主がイスラエルを選ばれたのは、彼らが特別に強いからではなく、むしろ弱い存在であったからであり、ただ主の愛によってエジプトから救い出されたのだと語られています。イエス様もこの「宝の民」という言葉を思い起こしつつ、この譬えを語られたのでしょう。だとすればこの譬え話は、神様はこの世で顧みられない、罪深く欠け多い私たち一人ひとりを選び、その限りない愛の中に招いてくださるお方であることを示しています。
●また宗教改革者マルティン・ルターは、「隠された宝とはイエスであり、とりわけ十字架のキリストである」と語りました。つまり、イエス・キリストの十字架の死にこそ、神の真実の愛が隠されているのだということです。この後に歌う讃美歌 436 番「十字架の血に」は、アメリカのメソジスト教会の牧師ルイス・ハートソーによって作られました。原詩は「I Hear ThyWelcome Voice(私はあなたの歓迎の声を聞く)」であり、常にイエス様は十字架を通して、私たちを愛と赦しに満ちた御国へと招いてくださっていることを歌っています。
●イエス様は、私たち一人ひとりに最高の価値を見出し、十字架でそのすべてを捧げてくださいました。その愛に気づかされる時、私たちもまたイエス様の示された愛をこそ「隠された宝」として追い求める人生を歩むことができます。そのような生き方にこそ、深い喜びと平安に満ちた「神の国」があるのだと、今日の譬えは語っているのです。共に主の御声に耳を澄ませ、神の国へと招かれている希望と喜びへと私たちの人生が導かれていきますよう、祈って参りましょう。